わが国の死因のほとんどは、がん、脳卒中、心臓病で占められている。
これら三大成人病は、いうまでもなく高齢者が多いのが現状だ。
三大成人病を未然に防ぎ、あるいは治療することは、人間が長生きしたいという願望をもっている以上、われわれの最大の関心事であることは当然だ。
しかしこの三大成人病の死亡原因は、長い間の生活習慣が起こしていることにも気がつかなければ・・。
ところで、最近の超高齢化社会においては、たくさんの人が病気をせずに、あるいは病気をしても死ぬほどわるくならずに生活できるような時代になった事はうれしい結果である。医学の進歩、環境の変化サなどが上げられる。
老後の理想は、現役として立派に社会的活動に従事したり、家族、仲間と楽しく毎日を送ったりと、経済的にも豊かな生活が理想だ。
私たちが生きている日本の社会はどうだろうか?
70~80歳の高齢者では、からだの各臓器に老化が進んでいるばかりでなく、すでに多種の疾患も潜んでいる人も多い。
また病気と孤独なども大きな問題だ。
いつも病院が込んでいる。少しでもお医者さんの下で、薬を出してもらうことを「安心」と考える人が多い。少し残念!
すでに老化したからだに対して、いまさら高血圧やコレステロールの治療をしても、若い人ほど心・血管疾患の予防効果は得られなが・・・。
おまけに老化の進行の早い人や有疾病者は、自分1人では生活できず、絶えず他人の世話を受ける必要のある状態におちいってしまう。
「ぴんぴんぴんころり」の死に方を誰でも望むが、現実はそうは行かない事が多い。
たいへん不幸であるばかりでなく、介助する側にも大きな負担を強いることになり、現在すでに重大な社会問題となりつつある。コレが日本の現状でもある。
ここで、とても大切な考えかたが必要だ。“病気”の予防、治療も大事だが、高齢者の“機能”そのものを評価し、それをよりよく保持することのほうがもっと大事ではないのだろうかということ。
先日聞いた講演の中で、高齢者の「延命」について、家族にとって一日でも長く生きてもらいたいとの思いで、「延命処置」を希望するが、結果、物言えぬ本人が一番つらいとの事には、ショックだった。
あと何ヶ月・・・との思いは生きている人の思いである。それをどう考えるか・・・大切な課題だ。
超高齢化社会の時代だ!!
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